2021年1月30日土曜日

弱視大学生のアルバイト体験談

  大学生になると、「サークルは何にした?」「車の免許取った?」「アルバイト始めた?」というような会話が増えますよね。みんなは簡単に挑戦できることでも弱視の私たちにとってはとても大きな挑戦であったり、車の免許に関しては残念ながら視力的に不可能であったりします。これらが弱視故に難しいということは、個人的にはできるだけ言いたくないので、特に車の免許を取らない理由には今でも悩まされます…。そんな中でも、私は大学生からは交通費や娯楽などはすべて自己負担になったため、アルバイトに挑戦しました。今回はそのアルバイトについて記事にしていこうと思います。


 まず、アルバイトを始めるにあたってとても参考になったことは、弱視の先輩の経験談です。幸いにも私には相談できる弱視の先輩がたくさんいて、スーパーの品出しを経験されてきた方が多くいたので、それに挑戦することに決めました。さらに、面接に行ったスーパーの店長が障がいに対してとてもご理解のある方で、一発で採用させていただけました。面接時には自分の見え方、できそうなこと、難しそうなこと、想定される問題など細かく伝えて、次のような配慮もお願いしました。


・商品名や産地、日付など、小さな文字が見づらい→ルーペの持ち込み可

・時計が見づらい→スマホの持ち込み可

・お金が見づらい→レジの業務は外れる(普通アルバイトは品出し+レジというお話でした)

これらのお願いも快く受け入れてくださり、青果部で働くことになりました。以下、主な仕事内容です。

・品出し

・1/2キャベツ、1/2大根などの野菜のカット

・ラップor袋詰め

・商品名、産地、値段のシール作成&貼付


レジの業務を外れること、そして都合の合う時間帯の関係により、カットという包丁を使う業務がプラスされましたが、挑戦させていただきました。目が悪いことに加えて、今まであまり包丁を使ってこなかったこと、驚くほど手先が不器用であることで最初はとても難しかったのですが、7か月ほど経った今では慣れと成長を実感しています。また、私の視力では比較的小さな文字も近づければ見えるので、ルーペを備え、品が出ている場所をなんとなく覚えておきながら、品出し、シールの業務もこなすことができています。青果部の環境もチーフを始め、4人の社員さんやパートさんが丁寧に教えてくださり、目のことも理解していただいているので本当に恵まれていると感じます。


 スーパーでのアルバイトで自信をつけた私は、スーパーでやっている内容に近い短期アルバイトにも2回挑戦しました。どちらも目が悪くなかったら簡単な作業だと思いましたが、弱視の私にとってはとても過酷な時間でした。そう感じた要因は環境にあると思います。どちらも広い工場のような場所での作業で、細かく丁寧に教えてもらえるわけではなかったからです。さらに目が悪いことをわかってもらえず隠しながらやっていたことも要因の一つです。面接で目が悪いことを伝えても、工場など広い場所であると、一緒に作業する人には伝わっていないことが多く、短期であるため、より良い関係を築くことも難しいので、短期アルバイトや派遣アルバイトは弱視の私たちには厳しい環境だと思いました。

 

以上が、私が経験してきたアルバイトの内容や感想です。アルバイトを始める上でまず大切なことは、面接に挑戦すること。大きな不安はあると思いますが、勇気をもって新たな一歩を踏み出すことが大切です。また、私は運よく一発ですばらしい環境に恵まれましたが、そこに出会える運も必要かもしれませんね。出会えなかったとしても“当たって挫けろ”の精神で切り替え、何度も挑戦しましょう!そして最後に、短期アルバイトをやってみてわかったことが!それはこのご時世なので、かごやカート、手すりなどを消毒するアルバイトがあるということです。これなら目を使うことも少ないので、弱視の方でもとてもやりやすいと思います。私の経験が少しでも役に立てばと思います。まずは勇気をもって挑戦してみましょう!


viwa

羽生

 


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