2016年11月13日日曜日

見えにくい私の子育て 入院生活編

皆様

こんにちは。viwaの奈良里紗です。
今回は、出産してから退院するまでの五日間の入院生活をご紹介します。

【初めてのおむつ替え編】
母親学級でお人形さんにはやったことがあったおむつ交換。
でも、新生児のおむつ交換は思っていたより、苦戦しました。


まず、授乳室に行くと助産師さんがいていろいろなことを教えてくれます。
私:「すみません、おむつ交換のやり方教えてもらえますか?」
助産師:「いいですよ。まず、おむつにはだいたいこういうラインが入っていて、このラインの色が青とかになると、交換の目安になります。」
私:「ラインですか?どれですか?(顔を近づけてみる)」
助産師:「じゃあ、やってみて。ほら、ちょうどおむつのラインの色が変わっているから。」
私:「はい。」


その後も、助産師さんとのやりとりは続くのですが、まずおむつ交換で困ったのはこの交換の目安になっているラインが薄い色のラインなので見えないんですよね。

私が弱視であることはもちろん伝えてありますが、私がそのラインが見えない様子をみて、助産師さんからは、
「この人、大丈夫なのかしら?」
と無言のオーラをひしひしと感じました。


当時は、そのおむつ交換のことで助産師さんにさんざん言われたのですが、自宅に帰って育児をする中で、ラインなんて見えなくても触った感じやにおいなんかで十分交換の時期はわかるわけです。

新生児の場合は、あまりにも少量のおしっこだったりするので、わからないときもあります。
でも、そういう時だって、3時間おきに交換するなど、工夫はできます。

入院した先の助産師さんが私に視覚障がいがあるということで、一緒にどうしたらできるかなという工夫を考えてくださる方だったらよかったのですが、どちらかというと、スパルタに、「どうしてできないの?」と毎日叱られていました。苦笑


【授乳】
出産直後から、おっぱいをだすためのホルモンが分泌されるのですが、これは赤ちゃんにも協力してもらう必要があります。
赤ちゃんにも一生懸命おっぱいを吸ってもらうことで、母乳がでるようになるんだそうです。


ただ、これもですね、なかなかうまくできないものなんです。
私だけではなく、同じ日に出産した方が5人いたのですが、みんなうまくできないーと嘆いていました。

ここでも、助産師さんからスパルタが入りまして・・・
「そんなんじゃ、赤ちゃんに栄養があげられないでしょう?」
「どうしてできないの?こうよ、こう!」
と繰り返し教えてくださるのですが、見えないものは見えず・・・
私も体力の限界にきていました。



【親呼び出し】
おむつ交換の様子や授乳の様子をみていた助産師さんたちは心配で仕方なかったようなのです。
このまま、自宅に帰したら赤ちゃんがどうなってしまうのか・・・

「この子、おうちに帰ったら誰が育てるの?」
と助産師さんに真顔で聞かれたときには、悔しくて悲しくてさみしかったです。


さらに、助産師さんから
「ちょっとお母さんにきてもらって今後のことについて話しましょう」
とまで言われてしまいました。

親になったと思ったら、まさかの親呼び出し・・・
もう笑うしかありません。苦笑



【調べなさい!】
入院4日目の日だったと思います。

「赤ちゃん、預かっておいてあげるから、産後ケアをしてもらえるところを調べなさい」
と助産師さんに命じられてナースステーションの横で一人、あちこちに電話をかけさせられたのです。


今、思えばそんなことしなくてもよかったのですが、そのときは、体力的にも精神的にも精一杯な状況だったので言われるがままに行動していたような気がします。


【退院】
めでたく苦痛の入院生活を終えて退院の日を迎えられました。

とはいえ、母乳の出が悪かったのか、生まれてから息子の体重ののびがあまりよくないといわれて、結局、翌日も体重フォローに行くことになりました。

翌日、体重フォローに行くと、
「あ、問題ないですねー」
と言われてその後は1ヶ月検診まで病院にお世話になることはありませんでした。



私の個人的な願いとしては助産師さんを始め、医療スタッフの方々にももう少し我々のように障がいのある母親のことを理解してもらい、医療スタッフだからこそできるきめ細かいサポートを提供してもらいたいとそんな風に思う今日この頃です。

初めての苦い入院生活。
今となってはよい思い出です。

が、これから出産するという方は私のような経験をしないために、事前にちゃんとコミュニケーションをとっておいた方がよいかもしれませんね。

key word 子育て 産婦人科 入院 視覚障がい おむつ

viwa 奈良里紗

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