皆さん、こんにちは。Viwaメンバーを名乗るのは恐縮すぎるくらい出現頻度の低いYusukeです。以前、大学院でのプレゼンのやり方やiPadでの授業の受講などについて投稿しましたが、もう1年以上前でお忘れになっていることと思います(汗
さて、私は今年3月より自治体が母体の視覚障害者センターで、調理訓練を受けています。仕事の都合もあるので、月に1,2回という少ない頻度ではあるのですが。
視覚障害に限らず、障害があるとできないことも多いですが、経験がないだけ、のことも多いのではないでしょうか。経験があればできる、慣れればできる、そういう方は多いように思うのです。
私は一人暮らし経験が4年ほどあります。あまり料理に興味はなかったのですが、簡単なものであれば作れていました。カレーとか一品料理ですが。一時期はスイーツ作りにはまっていたこともありました。しかし、やろうと思うとなかなか時間がかかるし、労力がかかる…レシピを考えることから始まり、買い出しやらもちろん調理道具をそろえるのも。いちいち目を近づけて値段をみたり、メモを見たりなど初めてのことは大変なことばかり。何度か同じものを作っていれば容量もつかめてだんだんと努力量も減ってきます。
そんなこんな苦労していくつか料理はしてきましたが、試行錯誤でやってきただけ。
そこで、視覚障害の専門の知識があるスタッフから手ほどきをいただこうと思い、調理訓練に通うことにしたのです。一つずつ書いているのも大変なので、今まで訓練で学んだ視覚障害がある方の調理時の工夫について何点か書いてみます。
1.
まな板は白黒のコントラストを考えて使う
センターにあるまな板は白まな板と黒まな板をくっつけてひっくり返しながら使いやすいように使うというもの。私は自宅に黒まな板を用意してあるので、ピーマンとか肉とかなすとか、黒に近い食材は白いプラスチックの薄いまな板を黒まな板の上に敷いて包丁を使うようにしています。
2.
包丁を置く場所を固定する
私は視野が狭いので、自分が置いた場所を覚えていないとすぐに見失ってしまいます。包丁は使ったら「まな板の前方の布巾の上に戻す」というルールを決めて使うようにしています。癖でついつい横に置いてしまうことがあるのですが…
3.
皮のある食材は食材用たわしで洗ってから皮をむく
じゃがいもやにんじんなど皮のある食材は、なかなか皮をむくのが大変…視覚的な確認がけっこう必要になる作業なんじゃないかと思うのです。私の場合は、ある程度はむけるけど、少し皮が残ってしまいます。あらかじめ皮を洗っておけば、多少皮がついていても熱を通してあるし、大丈夫ですかねw
4.
食器洗いは分別して洗う
小さいスプーンやフォーク、箸置きなど私はよくシンクの排水口に落としてしまうことがあります。箸置きがネットに入っているのに気付かずそのまま捨ててしまったことも…「類似した食器は重ねておく」「小さなものはまとめて洗う」などこれも自分の中でルールをつけてやっています。
5.
使った場所は何かしら汚れていたり落ちていたりするもの、と思って行動する
食材を落としていることに気づかない、水がシンク周りにはねていることに気づかない、そういう視覚的にフィードバックがないと気づかないことってとても多いのではないでしょうか。落とさないのも汚さないのも意識はしていても、どうしても限界はあると思うのです。なので、私は自分が使った場所や食べた場所は汚れているもの、と思って台布巾で拭いたり落としたものを集めるように布巾を動かしたりして見えないところを補うようにしています。
簡単ではありますが、こういう工夫を学びました。頭ではわかっていてもなかなか身についていないことや人に言われないと気づかないことってよくあるのではないでしょうか。
専門家の力を借りるのも、調理上達の近道?なのかもしれないな、と思っています。
今までセンターで作ったレシピは、
・鶏ともやしのバンバンジー
・卵とハムのチャーハン
・シーフードパエリア
・ホットプレート焼きそば
・ポトフ
などです。様々な経験ができるよう、レシピもある程度センターの人が考えてくれたりします。色々な道具を紹介してくれたり、使う料理を考えたりもしてくれています。
もし、料理にチャレンジしてみたいけど、腰が重い…時間がかかる…大変…そんな風に思われる方がいらっしゃいましたら、導入だけでもお手伝いしてもらえれば、ハードルが低くなるかもしれません。