皆様
こんにちは。viwaの奈良里紗です。
10月に入り、秋が深まってきたと思っていたら、台風の影響で夏のような陽気に逆戻り。
こういうとき、体調を崩しがちですので、みなさんも気を付けてくださいね。
さて、本日は第14回ロービジョン学会参加報告をしたいと思います。
10月11日(金)~13日(日)の三日間、岡山県倉敷市にある芸文館にて、第14回ロービジョン学会が開催されました。
viwaでは、ロービジョン者が眼科受診時に医師及び視能訓練士に求めるニーズという
題目で発表を行ってきました。
そもそもこの研究の背景には、昨今、ロービジョンケアの重要性が指摘されてきてい
るにも関わらず、特に、成人の方々で眼科受診の頻度が少ないことや、検査や診察に
対して、不満を訴えるロービジョン者がいたことが発端でした。
まだ十分とはいえないにしても、ロービジョンケアに真剣に取り組んでくださってい
る眼科さんはたくさんいらっしゃいます。
でも、本当に必要としているロービジョン者と一生懸命ロービジョンケアを考えてく
ださっている眼科とがつながらないと、大変もったいないことだと思っているのです
。
そこで、実際にロービジョン者が眼科を受診するときに、何に困難を感じていて、ど
のような支援があればそれを解消できるのかについて調べてみました。
調査を行ったのは10名のロービジョン者でしたので、これが全体のニーズです!と
までは言い切れないのですが、やはり、検査では視野検査・視力検査・眼圧検査に困
難を感じていました。
ここで私が一つ思ったことがあります。
ロービジョン者の中には、なぜ、視野検査や視力検査、眼圧検査を毎回やらなければ
ならないのかわかっていない人も少なくありません。
ここの部分は、できれば、眼科できっちり説明をいただけると助かります。
そして、検査を行う意味を説明したうえで、患者さんが検査を受けるか受けないか選
択できるようにするというのはどうなのでしょうか。
もちろん、検査を受けなければ、病気の進行があるのかどうかわかりませんから、眼
科へ行く意味がないのかもしれませんが・・・・。
ただ、それほど、眼科での検査に困難というか、抵抗感を感じている人は少なくない
のです。
なぜ、それほどにいやなのかというと、私もそうなのですが、集中して指標をみるこ
とで、その後、かなりの疲労感、眼精疲労がおそってきます。
検査を受けて、ロービジョンクリニックで補助具の選定をしてもらうことには、頭の
中でごろーん、がーんがーんと変な音がして集中できなくなっていることもあります
。
もちろん、検査をしてくださっている視能訓練士の方も疲れさせたくて測定している
わけではないことはわかっていますし、よく理解してくださっている方々に文句を申
し上げるつもりもありません。
私たちロービジョン者にとって、眼科とはとても重要なものです。
ですから、いきたくないの一心で、受診を避けるようになるようなことだけはないよ
うにしたいなと思っています。
加えて、ロービジョン者本人も、ただ口をあけて検査をされるのではなく、
視能訓練士さんや医師にどうしてほしいかということを伝えていくことも重要だと思
います。
私たちロービジョン者のために、全国で一生懸命治療をしてくださっている方々がいます。
このことに感謝し、このことを忘れずに、そして、その中心にいるのが私たち当事者
であるのだから、自分たちでよりよいロービジョンケアのあり方について考え、伝え
ていく、
私はそんな和を広げていきたいな、
そんなふうに感じた学会でした。
ほかにも、たくさん貴重な発表を聞くことができたり、
様々な方々にお会いすることができ、大変有意義な学会になりました。
来年は大宮で開催されるようです。
viwa 奈良里紗