2011年9月16日金曜日

弱視の見え方が体験できるツール

皆様

こんにちは。viwaの奈良里紗です。

さて、本日は弱視の人の色々な見え方が体験できる
弱視シミュレーションレンズのご紹介です。

すでにご存じの方にとっては、当たり前のお話になることをご容赦ください。

よく弱視の人の見え方について
「十人十色」
なんていわれることがあります。

そうなんです。
本当に人によって、見え方が違っています。

例えば・・・
viwaのスタッフには4人も中心暗点といって、
視野の中心部分が見づらい状態の人がいますが、
その視力の状態や見え方は4人とも違います。

全く見えていない訳ではないけど、
見えている人のように見えていない・・・
こんな中途半端な見え方を弱視の人自身が人に説明する事って
結構難しいんです。

大人でも難しいのですから、
これが子どもだったらなおの事。

そこで、弱視の人の見え方を擬似体験できるツールとして、
弱視シミュレーションレンズという物があります。

これは、ロービジョンクリニックがあるような病院や
視覚特別支援学校(盲学校)等に行くと体験ができると思います。

これをかけて、外を歩いてみたり、
文字を読んでみたり、テレビを見てみたりすると、
どのくらい見えにくい状態なのかが疑似体験できます。

ただ、注意してほしいのは、
健常者が弱視の擬似体験をすると、
相当、見えにくいと感じるはずです。

この状態がイコール私たち弱視の人が感じる見え方ではないことを知っておいてください。

よく保護者の方が弱視シミュレーションレンズをかけて、
「うちの子はこんなに見えていないんだ」
とショックを受ける方がいらっしゃいます。

確かに、思った以上に見えていない事もあります。

ただ、子供にとっては、その子が先天性の場合、それが生まれつきの見え方ですから、
健常者の人が急に見えにくい状況を作って感じる感覚とは異なります。

むしろ、この擬似体験を通じて、
「だから、こういうものが見えていなかったんだ!」
とか
「だから、教科書を読むのにあんなに時間がかかっているのか!」
など、お子さんの日常的な困難を理解する機会にしてもらえたらと思います。

ちなみに、代表的な弱視シミュレーションレンズの種類を紹介すると、
・視野狭窄
視野の一部しか見えない状態に制限したもの
・中心暗点
視野の中心部分が見えない状態にしたもの
・白濁
すりガラスを通して見るような状態にしたもの
などがあります。

機会がありましたら、是非一度、体験をしてみてくださいね。



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