2011年8月22日月曜日

板書ってどうしていますか? ~大学の講義場面を中心に~

皆様

こんにちは。viwaの奈良里紗です。

見えない・見えにくい子どもにとって、
頭を悩ませられるのは板書。

でも、板書って年齢やどんな授業かによって、
配慮してほしいこと、
困ること、
困らないこと
ってかわってきます。

今回は、大学場面において、大講義室(100人以上が入るような大きな教室)での
板書について、取り上げたいと思います。

なお、ここでは大学ってどういうところかわからない高校生にもイメージしていただ
けるよう、少し詳しく説明を進めていきますのでご了承くださいね。

・黒板から一番前の座席の位置までの距離
まず、中学や高校までと大きくかわるところは、
黒板から一番前の座席までの距離が遠いこと。
教室にもよりますが、私の経験では、だいたい5メートルくらいは離れています。
高校の教室で考えると、黒板から前から3番目か4番目くらいの距離に大学では一番前
の座席があります。
一言でいえば、黒板と座席まで遠いと感じます。

なので、高校まで使っていた単眼鏡では見づらいかもしれません。
また、基本的に授業ごとに教室がかわるため、据置型の拡大読書機をおくことは難し
いところがあります。
ただ、どうしても学習手段として拡大読書機がないと困る場合には、大学側と交渉を
する必要があります。

・黒板の書く量
学問領域により大きく異なると思いますが、私の印象では、
文系=少ない
理系=多い
というかんじです。

文系の特徴
最近では、ほとんどの先生がパワーポイントを使って授業をされています。
これは視覚障害者にとっては、ラッキーなことで、パワーポイントのデータを事前に
もらっておけば、手元で自分の見やすい大きさや音声などを使ってみることができま
す。
なんといっても、黒板をうつすことはしなくてよくなります。
先生によっては、パワーポイントも使わず、資料もなく、ひたすら、90分間話すだけ
という人もいます。この場合には板書の心配はありません。


理系の特徴
理系の授業は、グラフや数式等がでてくる場合が多く、
黒板に書きながら説明をなさる先生が多い印象があります。
しかも、大講義室は黒板の広さも広いので、はじからはじまで
いくつものグラフや数式を書かれることがあります。

私は心理学の実験系の授業がこういった授業で、
板書のスピードが全くおいつかなかったので、この授業だけは
大学の有償ボランティアにノートテイクをお願いしていました。

ちなみに、この授業が行われていた大講義室の黒板は、
中学や高校にある黒板が正面と左右両サイドに一つずつ、
さらに、すべての黒板が上下に動くタイプのものだったので、
全部で6枚の黒板があり、それをいったりきたりしながら説明がなされていました。

・大講義室の机
大講義室の机は、高校まで使っていたひとつひとつの机とは異なり、4~9人くらいが座れるような長い机と椅子が固定されています。
なので、横幅は広く使うことができても、縦幅が狭いことが多いです。
教室によっては、ひとつひとつの机にコンセントがついていることがあります。このように手元に電源があれば、パソコン等の電源の確保の心配はありません。
問題は、電源がついていない机(私の大学はこっちのほうが多かったです)です。
黒板との距離でも紹介しましたが、机からいちばん近くにある電源の一を探すのも一苦労です。
そして、電源があったとしても、延長コードがないとつなげない距離であることが多かったです。
大講義室は、100人以上の学生の出入りがありますから、延長コードで電源をとったとしても、そこに人がひっかからないように・・・といろいろと気を配ることがありましたね。

以上、ざっくりとですが、大学の大講義室での板書について紹介しました。



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