2010年12月31日金曜日

お年玉に備えて~よいお年を (yuji)

こんばんは。yujiです。

年末年始は、お年玉や初売りなどお金を扱うことが増えてきますよね。
先日の奈良のお金の渡し方の記事で紹介していたお金の見分け方ですが、
私は指先の感覚が弱いのか表面を触って区別することができません。
二つ並べて比較しても「10円…かな?」って程度です。

私の場合は側面についてるギザギザで判別しています。ここなら爪で軽くひっかけば分かりやすいです。
5円と50円も同じやり方で区別しています。
50円と100円はギザギザがついています。

ただし、この方法の欠点は昔製造されたいわゆる「ギザ10」を区別することはできません。
ギザ10が財布に入っていた場合100円と間違えて出してしまいます(^^;
まあ、ギザ10の絶対数はだんだん減っていますよね。最近あまり見ないし…


さて、来年は就職活動と大学院入試が控えているため少々忙しくなり出現率が減るかも知れません。
就活の方は数社しか受ける予定はないのですが、
先日説明会+筆記試験の募集があり、
「筆記試験の時に特別な配慮はしてもらえるのか?」と質問を送りました。
しかし、お正月休みなのか返答は来ず、とりあえず応募だけするか。と応募フォームに行ったら満席でした(汗
応募先にしておけばよかったですね。反省…


院入試の方は、
本格的に専門書を読み始めるところです。
勉強時間を倍にしないと間に合わない勘定なので少し焦らないとなーと思っています。
英語もやらないといけないし、学校では卒論のためのゼミが始まるしでなかなか目が回りそうです。


そんな感じでやることいっぱいの2011年ですが、全部上手くいけ!と願いつつ年の背の挨拶とさせていただきます。


2010年ありがとうございました。
viwaの方も頑張っていきたいと思います。
来年もよろしくお願いします。


参考:お金の渡し方
http://www.viwa.jp/article/174550354.html


2010年12月30日木曜日

<ご挨拶>2010年お世話になりました@村上

こんばんは。村上です。
気づけば2010年もあと少し。
2010年、どのような年だったでしょうか?

本日からの5日間。
“viwa”staff blog では、新春特別企画をお届け致します。
毎日、スタッフが交代で記事を掲載し、
2010年の振り返りや2011年への抱負、お正月・冬休みに因んだ内容をお届け致します。
いつもとは雰囲気をかえた“viwa”blog。
��日間、どうぞお楽しみください。

第1日目は、私が記事を更新致します。

2010年7月10日(土)


私にとって、大きな出来事があった日です。

それは・・・

「視覚障がい者ライフサポート機構 “viwa”」
の設立記念日です。

視覚障がいに関する情報や知識、技術(ノウハウ)などを、
「発信」・「蓄積」・「つなげる」
ことを目的にviwaは産声をあげました。

その他にも、2010年の下半期は、
私にとって様々なスタートがあり、2011年が楽しみな半年間となりました。

まだまだ未熟なことばかりですが、
2011年、「困ったときの、“viwa”」に少しでも近づけるように努めてまいります。


2011年、最初の取組として


視覚技塾Vol.1
「障がいの伝え方~就職・就労場面を通じて」


を企画しております。

日時は、
2011年2月5日(土)13時~


2名の視覚障がい当事者と障がいを持つ学生のキャリアカウンセリングに携わっているアドバイザーを講師としてお招きし、
実体験を踏まえた「障がいの伝え方」をテーマに講演会を実施致します。

・自己紹介
・進路(就学)相談
・就職面接
・パーティー
・・・などなど障がいを伝える機会はたくさんあります。

どうすればマイナスの印象を与えないのか?どうすれば伝わるのか?
皆様で一緒に考える機会となれば幸いです。


2011年、
皆様と“viwa”でお会いできることを楽しみにしております。


それでは、皆様にとって
2011年賀良い年となりますように。


2010年12月25日土曜日

お金の渡し方

お金の渡し方

こんにちは。奈良里紗です。

今回は、視覚障がいのある人に
お金を手渡すときに、
やってもらえると助かるちょっとしたサポートについて
ご紹介します。

お金の見分け方でご紹介したように、
視覚障がい者はお金を瞬時に見分けることが苦手です。

ですので、何か視覚障がい者とお金のやり取りをするときは、
以下のようにして、渡してもらえると助かります。

例:17896円を手渡す場合。
全部で17896円ありますので、大きい方から順番に渡していきますね。
まず、1万円札が1枚、
次に5千円札が1枚、
次に千円札が2枚、
次に小銭を私ますね。
500円玉が1枚、
100円玉が3枚、
50円玉が1枚、
10円玉が4枚、
5円玉が1枚、
1円玉が1枚、これで全部です。

ちなみに、手渡しているとき、相手がお財布にお金を入れているようだったら、
お金をお財布にしまうのを待ってから、次のお金を手渡してくださいね。

これから、お年玉シーズン!!
色々なお金をお年玉袋に入れて、
家族全員目隠しして、いくら入っているか
あてっこするなんていうのも楽しいかも?!


2010年12月24日金曜日

お金ってどうやって見分けていますか?

お金ってどうやって見分けていますか?

こんにちは。奈良里紗です。

先日、視覚障がいのある友達から
「お金ってどうやって見分けていますか?」
と聞かれました。

それを聞いて、
「あぁ~私も弱視になったばかりのころは苦労したなぁ~」
ということを思い出しました。

今回は、小銭の見分け方をご紹介します。

弱視の人にとって、小銭で見分けづらいのは、
100円玉と10円玉
50円玉と5円玉
の組み合わせです。

500円玉は、大きさもほかと比べて
明らかに大きいですし、重さもあります。

逆に、1円玉は小さくて軽いです。

なので、これら二つについては比較的見分けが簡単です。

しかし、先ほどあげた
100円玉と10円玉
50円玉と5円玉は
大きさも重さもあまりかわりがありません。

私の場合、
100円玉と10円玉を見分けるときは、
表面を指でスライドさせます。
スライドさせたときに、するっと線が
感じられたら、100円玉の100という部分だと
認識しています。

逆に、このするっと指がとおる漢字がしないものは、
10円玉としています。

とはいっても、瞬時にこれらを見分けるためには
かなりの熟練が必要だと思います。

私もいまだによく小銭を間違えて出してしまうことがあります。

なので、【お財布】に一工夫を加えます。

視覚障がい者用の便利グッズ等をみると、
すべての小銭が小分けしていれられるように
仕切りがついているものもあります。

こういったものを使って、あらかじめ、小銭を分類しておくと
買い物をするときに、小銭を性格に支払うことができます。

ただ、こういった視覚障がい者用の便利グッズは、
使い勝手はよくても、カラーバリエーションやデザインの種類が
あまりありません。

そこで、師範されているお財布の場合は
こんなふうに工夫しています。

小銭を入れるところには仕切りがついていて
2種類に分類できるものにする。
その上で、間違いやすい小銭は入れる場所をかえる。

例えば、
左側には、500円・100円・50円を入れて、
右側には、10円・5円・1円を入れる。

自分なりに使いやすいルールを決めて
あらかじめ分類しておくだけでも随分と使いやすくなります。

皆様のお財布はどのような工夫をしていますか?
また、私はまだ、50円玉と5円玉を見分けることができません。
なので、こうやったら見分けられるよ~なんていう生活の知恵も教えてくださいね。

2010年12月23日木曜日

おしゃれな点字カレンダー登場★

皆様

こんにちは。奈良里紗です。

そろそろ、2011年のカレンダーを準備しないと
いけない時期になってきましたね。

皆様は、どのようなカレンダーを使っていらっしゃいますか。

今回は点字カレンダーのご紹介です。

点字カレンダーというと、見えない人が使うものだからといって、
あまりデザインに工夫がみられないんですよね。

でも、今回ご紹介するカレンダーはデザイン性にもこだわった
点字カレンダーなんだそうです。

私もまだ実物に触れていないのでどういうものか詳細はわかりませんが、
興味津々です!!

以下のサイトから詳細をごらんいただけます。

http://www.shumpou.co.jp/shop/goods03.html

お持ちの方がいらっしゃいましたら、
どんな感じか情報をお寄せくださいませ。



2010年12月22日水曜日

バリアフリー映画鑑賞会のご案内

皆様

こんにちは。奈良里紗です。

さて、今回はバリアフリー映画鑑賞会のご案内です。
一部日程がすぎてしまっているものもありますが、
冬休みを利用していってみてはいかがでしょうか。


バリアフリー鑑賞会
   映画館に行こう!
    日  程:第1回 平成22年12月18日(土)、19日(日)
         第2回 平成23年1月8日(土)、9日(日)
    内  容:視覚や聴覚に障害のある方も楽しめる、新作邦画の字幕付き上映と副音
 声付き上映
    上映作品:第1回 SPACE BATTLESHIPヤマト/武士の家計簿/最後の忠臣蔵(※1)
         第2回 SPACE BATTLESHIPヤマト/最後の忠臣蔵/相棒-劇場版II-
         注:上映日時は作品によります。また、上映作品は変更となる場合があります。     
            ※1は、副音声付き、字幕なしの上映となります。
    会 場:ユナイテッド・シネマ浦和(浦和パルコ6F JR浦和駅よりすぐ)
    費 用:チケットの購入が必要です。(障害者割引1,000円(付き添いの方1名も
        1,000円)や団体割引等、各種割引制度あり)
    申込先:NPO法人メディア・アクセス・サポートセンター
         電話 048-262-1770  FAX 048-262-1750
         E-mail saitama-art@npo-masc.org    HP: http://npo-masc.org/



ヤマトは今一番話題の映画ですよね~
話題の映画をタイムリーにバリアフリー版で鑑賞できるのは嬉しいですね。

もっといえば、近所の映画館でいつでもこういう映画がみれたらよいですよね~

もし、みにいった方がいらっしゃいましたら、感想をお聞かせくださいね。


2010年12月21日火曜日

パン屋さんでの買い物

こんにちは。村上です。

今日は、パン屋さんでどのように買い物をしているのかをお話しいたします。

といいますのも、先日行われた“viwa”の定例ミーティングで、次のよなやり取りがありました。

(昼下がりのviwaroom・・・)
村上「I君、よかったらクリームパンでもどう?」
I君「あ、ありがとうございます~」
村上「でも、ほんとにクリームパンかわからないけどねー」
I君「え?!じゃぁ、何を買ってきたんですか?」
村上「多分、クリームパン。」
スタッフA「クリームパンだと知って買ったんじゃないの?」
村上「クリームパンのようなグローブ型をしていたからクリームパンと思ったけど、実際にクリームパンかはわかりません。もしかしたらうぐいすパンかも」
��クリームパンで盛り上がるviwaroom・・・)


○パン屋さんで買い物をする


私はパン屋さんで買い物をするのがどうも苦手です。
その理由は・・・
・パンが包装されていないため、コンビニやスーパーのように直接手に取って確認することができない。
・値札やプレートに何が書いてあるか読むことができない。特に、おしゃれなパン屋だと、文字のデザインが独特な時があってわかりにくい場合がある。
・どこにどのような順序でパンが並んでいるのかわかりにくい。また香で判断するのが難しい。

などが思いつきます。


でも、私はパン屋さんのふわふわで焼きたてのパンが大好きです。
そんな私のパン屋さんでの買い物術としては・・・

・店員に聞く。
店員さんに聞く時は、「どんなパンがあるか」を一つ一つ聞くよりも、「どんなパンがほしいのか」を聞くようにしています。あるいは、「おすすめはありますか?」と尋ねるようにしています。そうすると仕事中の店員さんにもサポートをする時間をとられずにすみます。

・周りのお客さんや店員の反応に注目する。
たまに周囲に耳を傾けると、「限定のメロンパンらしいよ」や「カレーパン焼きあがりました」など、会話の中でどこに何のパンがあるか話をしていることがあります。店にあるすべてのパンを説明しているわけではありませんが、参考になると思います。

・パンのプレートの配列を覚えておく
馴染みのパン屋さんの場合、だいたいどこにどのパンがあるか覚えています。また調理パンや菓子パン、サンドウィッチなどある程度同じ種類のパンは同じような場所にあります。

私の場合は、このようなところでしょうか。

人によっては、
単眼鏡や携帯電話のカメラ機能などで商品を確認する人もいるかもしれません。

きっと他にも、こんな便利な買い物術!!などがあるかもしれません。
何かありましたら是非お教えください。

ノーマライゼーションの実現を目指して設立されたパン屋さんとして、
スワンベーカリーがあります。
http://www.swanbakery.jp/swan/index.html

こちらはインターネットでも商品の確認ができるので、
事前に調べるのも一つの方法かもしれません。


以上です。


2010年12月15日水曜日

「目に感謝チャリティーフォーラム」のお知らせ

こんにちは。村上です。
今回は、1月に開催される
「目に感謝チャリティーフォーラム」
というチャリティーイベントのお知らせです。

私も実行委員の一人として関わっており、多くの方にご出席頂きたい内容です。


ベトナムの赤ひげ先生といわれる服部眼科医。
服部氏は、日本の診療活動で得た収入を資金源として、
ベトナムの人々の失明予防ために無償のボランティアで手術治療を行っています。

服部氏は、ベトナムにおいて過去9年間にのべ10000人の白内障患者を失明から救っています。


本イベントは、服部氏の活動へのチャリティーとして行われます。
服部氏の他、坂本光司教授の講演。そして、各分野で活躍している視覚障がい当事者によるパネルディスカッションを通じて、
視覚障がいに関する諸問題を議論する場としていきたいと考えております。

申し込み&詳細はコチラ↓↓
http://diverstreet.jp/event/thanks_for_eyes_CharityForum.html


【概要】

「目に感謝チャリティーフォーラム」

主催:法政大学大学院政策創造研究科坂本光司研究室/一般社団法人HRM協会
後援:アチーブメント株式会社
<東京会場>
日時:2011年1月24日(月)13時~17時
場所:法政大学市ヶ谷キャンパス
参加費:無料
��チャリティイベントですので、お志を頂ければ幸いです。頂いたお志の全額は、服部氏の活動に充てさせていただきます)
定員:850名(完全事前予約制)
内容:
●講演Ⅰ 服部匡志 医師(アジア失明予防の会眼科医)
●講演Ⅱ 坂本光司 教授(法政大学大学院)
●パネルディスカッション:
  コーディネーター 坂本光司 
  パネリスト    服部匡志
  パネリスト    新城直 (株式会社ナレッジクリエーション代表取締役)
  パネリスト    小林幸一郎 (NPO法人モンキーマジック代表理事)
  パネリスト    成澤俊輔  (株式会社ダイバストリート代表取締役)
服部氏以外のパネリストは、全員視覚障がい者です。※閉会後、懇親会を予定。

��静岡会場>
日時:2011年2月2日(水)18時~20時45分
場所:静岡県男女共同参画センターあざれあ
定員:159名(完全事前予約制)
以上です。

2010年12月14日火曜日

テレビに近づいてみてよいのですか?

こんにちは。奈良里紗です。

今日は、私も大好き!テレビの話題です。

よく子ども向けのアニメ等をみると、
「テレビを見るときは、テレビから離れてみてください」
と表示がでたりします。

当然、視覚に障がいのないお子さんにとっては、
テレビに顔を近づけてみるのはよくないですね。

でも、私たちのような視覚に障がいのある人、
特に全く見えないわけではなく、とても視力が低い状態の人
にとっては、見たいものに近づいてみることで
見えないものを見ることができるのです。

なので、私の場合は、37インチの液晶テレビに対して、
��メートルもない距離で見ています。
以下は、テレビを見ている写真です。
テレビを見ている様子.JPG

こんなに大きなテレビに近づいて見ていたら、
親も怒りたくなりますよね。
でも、逆にここまで近づかないと見えないことも
理解してくださいね。

また、私のように視野にも障がいがある人も少なくありません。
その場合には、正面からではなく、横からのぞくように見ていたり、
首を傾けてみていたりする人もいます。

もし、お子さんがそんなふうにテレビをみていたら、
こういうものをこういうふうに見ると見やすいのかと
理解してあげるとよいかもしれません。

全く眼の見えない友達は、
完全に音でテレビを見ているので
テレビに近づいて見るということはありません。
ただ、音源に近づいてみるということはあるようです。

余談ですが、
自宅に友達が遊びにくると、必ず言われるのが
「これ、一人暮らしの部屋用のテレビじゃないでしょーーー!!」

「贅沢者ですみません」
とあやまってみたり、
「だって、見えないんんだもーん」
といってみたり、
色々なリアクションをしてかえしています。笑

ちなみに、テレビも大きければよいというものではありませんので、
どういうものが見やすいかは、専門家とご相談ください。
視力と視野、色々な状況を総合的に評価してもらう必要がありますので。

それでは、今日はこのへんで。



2010年12月12日日曜日

<Q&A>私の見え方紹介カード~私の障がいの伝え方~

こんにちは。村上です。
今日は、私が自分の障がいをどのように伝えているのか。
そのヒントの一部をちょっとご紹介します。

私は大学進学後、自分の障がいをどのように伝えていいのかとても悩みました。
私の場合、見た目ではなかなか「視覚障害者」と思われないことがあります。

視力は低いものの、周辺の視野がある程度見えているため、
歩行や運動、障害物の回避には健常者と同じようにふるまってしまいます。
また点字を触って読むことができないため、墨字(一般の文字)で対応しています。

そのため、
白杖やサングラス、点字・・・など
視覚障がい者を連想させるようなグッズを普段使用していないのです。


でも、
そんな私でも、助けやちょっとしたサポートがほしいなっと思う時があります。

その時に、
「私は目が悪いんです。」「視覚障がいがあるんです。」「人の輪郭はわかっても、表情はわからないんです」
などと自分の障がいや見え方を伝える機会があるんですね。

今回は、見え方を伝える時のアイテムとして
弱視問題研究会が提供している、
「上手な自己表現への道しるべ 私の見え方紹介カード」をご紹介します。
写真1.表紙
私の見え方紹介カード.jpg



このカードには、一枚一枚に“見え方”の概要や文字フォント、視野の欠け方など
見え方を伝えるためのヒントが書かれています。

例えば、
「ルーペなしで読める最も小さな文字サイズと、最も見やすい文字サイズは?」という言葉の後に、
「最低最適14ポ」という言葉で5種類くらいのフォントサンプルが書かれており、
自分にとって読みやすい文字フォントをカードを提示して、
相手にイメージを持たせやすくなります。
写真2.文字サイズサンプル
文字のフォントサンプル.jpg


また
家の絵が描かれており、
「正常な見え方」「ドーナッツ状」「半分欠けている」「周辺部が欠けている」
などの見え方で、その絵を見たときのサンプルも載っています。
写真3.正常な見え方と中心暗点
中心暗点のサンプル.jpg



見え方カードは、自分の見え方を伝える時のヒントやサンプルとして非常に役に立ちました。
もちろんこのカードの通りに伝える必要はあるいませんが、
このアイテムをはじめとした便利グッズは、工夫次第でいろいろな活用ができるのではないでyそうか?
一度手にとって試してみてはいかがでしょうか?


2010年12月9日木曜日

<夢のカケラ>私にとって本は“窓”~ARC代表堀内佳美さん~

こんにちわ。村上です。

先日11月24日に、以前ブログにてご紹介した
「ARCどこでも本読み隊(代表堀内佳美さん)」の活動報告会がありました。

今回は、報告会を通じて、堀内さんへのインタビューをご紹介致します。


○私にとって、“本は窓”
「みなさんにとって、本はどのような存在ですか?それを考えながら聞いてください。」
そんな問いかけから、報告会は始まりました。

村上「どうしてARCを始めようと思ったんですか?」

私の国際体験のはじまりは、高校3年生の時の留学です。
その時の留学先はアメリカ。高知の田舎で育った私には将来の仕事は針灸あんまだったかもしれません。
いろいろな人に会ってみたい、いろいろな話をしてみたい、と東京の高校に上京。当時の私には東京も外国のようなものでした(笑)。
実際に高校の先輩方にふれ、盲人が大学に行けるの?盲人が留学!?とカルチャーショックを受けました。先輩も留学した!私もいける!と本当にアメリカに。本で読むアメリカに自由とフレンドリーな国をイメージしていました。

そしてまたカルチャーショック。移民をはじめとした多様な背景をもった人々がいて、イメージとは違うアメリカ人の多面性をもみました。
その時に親友となったタイの女の子はとても明るくて世話好き。彼女の可愛くてやわらかなタイ語と人柄、料理、文化を教えてもらいながら、どんどんタイに惹かれていきました。

タイの歴史やタイ語を勉強し、大学一年生の時に、初めてタイを訪れました。
大学のプログラムの一環としてタイの教会づくりをお手伝いしました。
その時は、ご飯もおいしく薄着でも過ごせる、そんなタイの良さを満喫しました。


でも、大学2年生の時にタイに留学した時、タイの現実を目の当たりにしたの。
識字率は高いけど、なぜか読書量が少ない。地下鉄やデパートなど、都心部は発展しているが、一歩都市から離れるとでこぼこ道が続き、学校にも通えない子どもたちがたくさんいる・・・

生まれた環境によって、その人の人生や世界がこんなに違うなんて・・。
そんな思いを持ちながら、私に何かできないだろうか、と真剣に考えるようになりました。

そんな思いを抱きながら、日本で民間企業に就業。しかし思いは募るばかりで、いろいろなアクションをおこしました。
その中で、ドイツ人の友人・サブリエに再開し思いを話し合う機会があったの。
そして、サブリエがインドで開校する社会起業家を目指すプログラムのIISEを受験。必死に勉強して合格できました。

そこでの1年間の学びの中で「ARC」の構想がかたまっていきました。

そして「ARCどこでも本読み隊」が始まったのです。


私にとって、“本は窓”です。
本を読むことで、いろんな世界をしるきっかけ(スイッチ)になる。
ARCでは、そんなスイッチとしての役割を果たしていきたい。


タイの本や読書事情には、次のような課題があります。
��.本の値段が高い。
��.図書館の数が少ない、図書館が有料。
��.本をさす言葉と勉強をさす言葉が同じ。本=勉強(教科書)、エンターテインメントとして楽しむ環境にない。

都市から離れたところに住む子どもたちや
障がいをもった子どもたちは、本(窓)に接することすらなかなかできない。
本には足がない、田舎の子どもたちにも本への足は与えられていない。
だから、ARCが私たちが足となって届けよう!そして、私たちが届けた本や私たちが窓となって、その窓から子どもたちがもう少し楽しいことや世界を知り、夢を持ってもらえたら・・そしたらどんなに嬉しいことか!
みんなスイッチを持って生まれてきている。ONしたい、笑顔が見たい。世界を広げるスイッチを!

ARCの1stステップ・ミッションとして次のことを目指しています。
��.本・読書や学びは楽しいものということを伝える。
��.みんながみんなの手で本をとれる環境を作る。
��.本を通じて、心のギャップを埋める。隔絶した世界を一つにする。

村上「ARCは、ミニ移動図書館という形でみんなに本を届けて、その本を通じて世界を見る窓(スイッチ)作りをする。そんなスイッチを入れる取り組みを目指しているんですね。」


○目が見えない中での工夫
村上「私も視覚障がい当事者として、気になることが一つあります。ズバリ見えないが故の苦労やそれを補うための工夫はあるのでしょうか?」

もちろん見えないが故にできないことはあります。
たとえば、本やファイルの整理。背表紙に何が書いてあるか読めないから、誰かの力を借りることになる。
また移動図書館で村を訪れても、点字が印刷されていない本は、私は読むことができない。

またタイで暮らしていてショックだったことは、銀行口座を作れなかったこと。
タイでは、契約者と契約書にサインする人が同一人物じゃないといけないから、サインができない視覚障がい者は銀行口座を作れないの。


意識して工夫していることは、情報収集。
特に、現地の人の会話から得ること。タイでは、人々の会話や噂などの情報がとても重要になる。積極的に自分から話しかけて、会話の中から情報を得るようにしているわ。

少し話は変わるけど、私はこのARCを通じて、「GIVE AND TAKE」の関係の大切さを伝えていきたいと思っている。
たとえば、障がい者はサービスを受ける人で、与える人ではないとか、片方の考えや立場だけの関係にしたくない。障がい者であっても与えることはできる。
何かしてもらうだけではなく、私も何かをする。そういう気持ちでいるし、それを伝えていきたい。


○ARCを世界に広げたい
村上「最後に、堀内さんが描く“夢”についてもう少し話を聞かせてください」

まずは本を通じてタイを一つにしていきたい。タイは、とても愛国心が強い国なのに、都市と農村、山間民族と都市市民、障害者と健常者といったような、民族や地域、特性によって別の世界の人のようになっている。
本や読み聞かせという‘世界への窓’をスイッチとして、本当の微笑みの国タイを見ることが今の一番の夢。

だから、私やARCだけが取組んで成したいということではなく、是非真似してくれる活動が現れて欲しいし、ARCを超えてもっともっと活動を盛んにしてくれることもウェルカム!

実際に子どもたちが夢を持ってキラキラ笑っていて、大人たちも笑っていて、皆が一緒に遊び、学び、語り、笑っている社会ができるのなら、それがARCでなくともいい。

そして、そんな取り組みが、タイだけではなく他の東南アジアやアフリカ、南アメリカ・・と世界に伝わればいいと思う。
目の前にはファンドレイジングや事務所の問題など資金的な課題は山積みだけど、ARCの活動を世界に広められるように頑張っていきたい。100年かかっても、200年かかってもね。

村上「励まされる話の数々。どうもありがとうございました。」


実はインタビューの後、堀内さんが私たち“viwa”にメッセージをくれました。
「ARCもそうだけど、始めることよりも継続する方が大変。継続していけるように頑張ってね」
堀内さんの言葉の節々に、夢に向かって頑張る力強さだけではなく、優しさを感じました。

これからも応援していきたいと思います!!



2010年12月8日水曜日

映画って見にいきますか?

こんにちは。奈良里紗です。

本日は、映画についてのご質問にお答えします。

私は、中学生や大学生に視覚障がいのことについて講演をさせていただく機会があります。
そのとき、必ずでるのが
「テレビって見ますか?」
「視覚障がい者に映画の話ってしないほうがよいのですか?」
などといった質問。

無理もありません。
「見えない」「見えにくい」という人の話を初めて聞くのですから。

もちろん、私はテレビも映画も大好きです。

では、実際にどのように見ているのかご紹介します。

まず、チケット購入です。障碍者手帳の活用術にも書いたかと思うのですが、映画は障碍者といくとお得です!笑
電車の運賃等と同様に、介助者扱いになる同伴者1名までチケットが1000円になります。
ですので、私はよく友達を誘うときに、「私といくといつでもレディースディだよ~」なんていっています。笑

・次に座席指定です。最近は座席指定ができる映画館が増えましたので、自分のみやすい座席を指定します。
ここで少し苦労するのは、初めていく映画館やいつもいっている映画館であっても部屋によってスクリーンの大きさやシートとスクリーンの距離が異なることです。
いつもいっている映画館であれば、だいたいどこらへんが見やすいかわかるのでそこを指定します。
それがわからないときは、スクリーンと一番前の座席までの距離がだいたい何メートルくらいあるかやスクリーンの大きさは大きいほうか、小さいほうかなどを聞き込みます。
ちなみに、全盲の人はこの点苦労しません。どの座席でも問題ありません。

・映画鑑賞映画の観賞方法は人によって様々です。
ロービジョンの人であっても、ちゃんと見たい人もいれば、ある程度、聞いて楽しめる人もいます。
私は、最初は前者でしたが、最近では、聞いて楽しむこともできるようになりました。
聞いて観る経験を積むことで、このような楽しみ方ができるようになるのだと思います。

・音声ガイドを活用した映画鑑賞最近では、NPO法人??等を中心に、音声ガイドつき映画上映も行われるようになりました。
このような情報をチェックして見に行くと、さらに楽しめるかもしれません。

また、最近では、DVDにも音声ガイドつきがあったり、テレビ放送の中にも音声ガイドつきのものがあります。
テレビの場合には、番組欄に音声ガイドがついていることが表記されています。
音声ガイドを利用する際には、副音声機能をオンにすると一般家庭のテレビでも聞くことができます。

私のオススメは「武士の一分」。
もちろん、音声ガイドで見ました。
テレビで上映していたとき、副音声で音声ガイドを聞きながら見たのですが、
説明の入るタイミングも絶妙ですばらしかったです!
あぁ~自分ってこんなに見えてなかったんだなぁ~なんて
改めて実感もしちゃいました。笑

年末・年始にむけて、面白い映画がたくさんでてきます。
ぜひ、みにいってみてくださいね~


2010年12月7日火曜日

大掃除のお手伝い方法

こんにちは。奈良里紗です。

12月といえば、クリスマスに忘年会。
イベントづくしですね。
皆様はいかがお過ごしでしょうか。

今回は、年末のひと仕事の一つである「大掃除」で視覚障がいのあるお子さんでもできる、大掃除のお手伝い方法についてご紹介します!

保護者の皆様、ぜひ、大掃除で試してみてくださいね。

・排水溝のお掃除ぬめぬめしていて、あまりすすんで掃除したくない場所ではありますが・・・
排水溝のように、最初はぬめりがあり、ブラッシングすることにより、触って変化が確認できる掃除は視覚障がい者でもしっかり掃除ができます。

掃除をする際には、スタート地点とゴール地点が触ってわかるようになっているとベターです。
なぜ、このようなことが必要なのでしょうか。
見える人にとっては、最初と終わりが一目瞭然です。
でも、触ってものを確認したり一部分しか見えていない人にとっては、
今、自分が触っている、あるいは見ているところが全体が10だとしたら、どのくらいのところにいるのか、
スタート地点やゴール地点が明確であれば、触ったり見たりして比較することができるからです。

また、お掃除する場所も大切です。
黒いぬめぬめをブラッシングしたら、白くツルツルになる。
こんな視覚的なコントラストの違いや手触りの違いが明確なポイントを選んであげると、なおさらやりやすいですね。

お掃除って、いつまでもやらないといけないと思うとなかなかやる気がでませんが、
ここまでやったら終わり!って思えると、やる気も出ますよね。

家の中で、最も汚いことを触ってわかるようなところ、
それは、みんなが掃除したくないところかもしれませんね。
でも、そういうところを家族の中で自分が掃除したのだとしたら、
いつもは助けてもらうことが多いけど、今日は自分が一番大変なことをやってみんなを助けてあげた!という達成感にもつながりますよね。

逆に、あまり視覚障がい者に適さないお掃除ポイントもご紹介しておきますね。

・網戸掃除我が家では父の仕事になっていますが、網戸掃除は中々難しいです。
よくスチームなどをあててきれいにすると思うのですが、
きれいになったかどうかは視覚的に確かめる要素が強いですよね。
汚れが落ちたかどうか、コントラストもわかりにくいので、弱視の人でもあまりむかない作業だと思います。

網戸のはまっているレールのお掃除も触ったり、見たりして確認することには難しさがあります。

カーテンレールのほこり掃除ならやりやすいですね。
カーテンレールの上はほこりがたまりやすいので、before-afterがわかりやすいですよね。

お掃除をするとき、一つだけ注意してほしいことがあります。
刺激の強い液体などを使う場合に、目に入ったりしないよう、ゴーグルをつけるなどして眼の保護をしてあげてください。
また、「混ぜるな危険」などと書いてある液体の取り扱いについては、十分に注意してくださいね。
私もよくあるのですが、見えていないから、みんなが当たり前のようにわかっていることがわからないことってあるんです。それが危険なものだと怖い思いをすることになってしまうので、楽しくお掃除できるよう注意してあげてください。

とりあえず、こんなところでしょうか。
冬の寒い季節に、なぜ、日本人は大掃除をするなんて文化をつくってしまったんだろう
・・・と疑問に思いつつ、でも、新年をきれいな部屋で迎えるのはよい気分だなと毎年思って納得しています。

視覚障がいのあるお子さんでも、家族でも、家族の一員として一緒にできること、一人でも工夫すればできることはたくさんあります。
大掃除も、寒いーーーとみんなで言いながら、楽しくできるとよいですね。

2010年12月6日月曜日

<Q&A>携帯電話を選ぶ時のポイントは何ですか?

こんにちは。村上です。
今回は、携帯電話を選ぶ時のポイントについてご紹介いたします。
一つの参考材料になれば幸いです。

いつもの日記とは、ちょっと雰囲気を変えて、
山本&yuji&村上の3人の携帯選びのポイントを紹介します!!


○携帯電話を選ぶ時の、ポイントを優先順位をつけて3つ教えて下さい。
<山本>
1.デザイン
2.メーカー
3.文字サイズ


<yuji>
1.ボタンの押しやすさ
2.文字の大きさ
3.性能


<村上>
1.時計表示の大きさやデザイン
2.文字サイズの設定機能
3.持ちやすさ(ボタンの押しやすさなど)


○携帯選びのポイントについて、その理由を教えて下さい。
<山本>
1.常に持ち歩く物なので自分の好きな色、デザインを選んで、長期間楽しみながら愛用したいから。

2.自分が過去に使った事のあるメーカーの物であれば、操作方法が分かるので、すぐに使いこなせるようになるから。

3.モバイルサイトを見る際に、文字サイズがある程度拡大表示できる携帯の方が読みやすい。メールも読みやすく、打ちやすい方が負担にならず楽なので、携帯を利用してたくさんコミュニケーションを取る事ができるから。


<yuji>
私は携帯電話は、拡大読書器やルーペを使って使用しています。
携帯を購入した当初らくらくホンがそんなに普及していなかったためです。
そして、その使い方に慣れてしまっているので今もそおうしています。

携帯を選ぶ時は、ボタンの押しやすさだけで選びました。
よく使う携帯番号は覚えているからです。

ちなみに、携帯の文字はあまり見えません。
数字や、ひらがなの一部ならなんとか見えるくらいです。
携帯によっては文字が大きくなるものもあるのでそっちにすれば良かったなあと思います

今使っている携帯は、実はすごく使いにくいです。
前の携帯がそれなりに使えてたので特に何も意識せずに選びました。
強いて言うなら写真の画質とテレビ機能です。
しかし、今はどちらもほとんど使っていません(笑
テレビは元々そんなに見ないし、写真はデジカメを買ってしまったためです。

以前の携帯は時計が大きく表示されていたのですが、今の携帯はそれもないので本当に使いにくい(笑


<村上>
私は、携帯電話を腕時計代わりに使うことがよくあります。デジタル表示の腕時計は、文字が小さくてわかりません。
コントラストの違いがわりやすい文字盤の時計や触覚時計は、だいたいの時間はわかりますが、正確な時間がわかりません。

携帯電話のディスプレー上なら、大きな文字で正確な時間を把握することができます。
らくらくホンじゃなくても、時刻を音声で読み上げる機種もあるようです。
常に持ち歩く物という意味では山本と同じですし、時計機能として使っている点ではyujiと同じですね)


画面上の文字の大きさは、大きければ大きいほど良いというわけではありません。メールやWeb上の長い文章を読む時は、ある程度小さくても全体を見渡せるほうが、
情報をより早く処理できることがあります。

携帯電話上での情報のやり取りは、内容を理解するのはもちろんですが、早く情報を伝達し処理することも大切にしています。
ですから、私の場合は、“読めればいい”というわけではないんですね。
モバイルサイトでの活用という点では、山本と同じですね)


私は、自分が打っているボタンが何のボタンなのかわかりません。
画面をルーペで見ながら操作していることもあり、
今押しているボタンが何か確認できません。

また片手でルーペを持ち、、もう片方の手で携帯を持つため、
両手で携帯を支えながら操作することができません。

そのため、触った感覚を頼りにしているので、
持ちやすさやボタンの押しやすさは、携帯選びのポイントです。
ボタンの押しやすさについては、yujiと同じですね)


○まとめ
携帯選びは、デザインやメーカー、写真機能など、
大切にしているポイントは、人それぞれ違うものがあります。

でも、ボタンの押しやすさや文字サイズの調整機能など、
いくつか共通しているものもあるようです。


自分に合った携帯を選ぶのが、ベストだと思いますが、
ちょっとでも“使いやすい工夫”がある携帯を選ぶのも、ベターな選択かもしれませんね。


参考:触ってわかる便利なもの vol.3
http://www.viwa.jp/article/168072019.html

2010年12月5日日曜日

普通校の体験談(yuji)

こんにちは。yujiです。
今回は普通校に通っていた時の話をします。

私は中学1年で視覚障がいになり、そのままその中学を通い高校へ進学しました。
盲学校を選ばなかった理由は中学の時は盲学校へ転校する考えが全くなかったのと、
小学校6年から進学塾に通っていたため、受験をしてみたかったってのが理由です。
盲学校と普通校の併願は地元(茨城)ではできませんでした。

中学校の授業で苦労したことは、
体育、技術、美術、音楽、家庭科、情報、学校行事、友人関係…
って、今挙げて思ったのですが、ほとんどですね(笑)
まあ、技術や美術や情報は完全にお手上げだったのでできるとこだけやって後は親や友達にやってもらったってだけなので工夫は何もありません(汗

私の地元は出身小学校から中学校へ来た人が6割で残り4割が他の小学校出身という構成で、
さすがに半分はいなかったですが、かなり多くの人が同じ学習塾に通っていました。
なので、7割が元々知り合いでした。
そんな中、視覚障がいになり、周りの視線は結構冷たかったです。
主治医に「若いから10か月くらいで治る人もいるよ。」と言われていたので、
当時は「若いから10か月で治るよ。」と思いこんでいました。

そんなことから友人には「10か月で治るよ。」みたいなことをよく言っていました。
また見た目には変わらないことから「本当は嘘ついてんじゃね?」という噂から陰口に変わり、罵声に変わりました。

目があっても挨拶がないとかゲームの話ができなくなったとかそういう些細なことも原因かとは思います。
そんな感じで一部の友人とだけ深い仲になり、狭く深くという付き合いでした。

田舎の学校だったので、先生の理解もあまり得られずいじめ的なことも多かったです。


高校では最初のクラスルームの時に先生に障がいのことを伝えてもらいました。自分で言うか聞かれましたが、その時は自分で言うのはかなり抵抗がありました。
高校生になり、そのクラスルームのおかげかクラスはそんなに居心地は悪くはなかったです。
しかし、友達作りには苦労しましたけどね。

高校時代は障がいについて聞かれるのはむしろ嬉しいに近い感情がありました。
自分から話したくても話しにくいので聞かれたらそのことを答えれば良いので楽でした。
今でも多少そういうことは感じています。


しかし、やはり初対面での障がいの伝え方は大事だとつくづく思います。
大学でサークルを二つ掛け持ちしているのですが、
一つは障がいを伝えて入部
もう一つは特に何も言わず入部
と、試しにやってみました。

元々のサークルの雰囲気もあるのでしょうが、障がいを伝えた部活の方が居心地が良かったです(笑
部長にあらかじめ言っておいて新勧コンパの時に全員に説明しました。
視覚障がいがあります。程度しか言いませんでしたけどね。

そんなサークルも新入生が入り、視覚障がいのことを何となく伝える時などは
僕、目がひどく悪いんだよねー。や
目が見えないんだよねー。
などと、こんな風に伝えています。
視覚障がいって言うのは重苦しくて言いにくいイメージがあり、
目が悪い。と言うと眼鏡やコンタクトは?と聞かれることが多いので大げさに言っています。

人に道を尋ねる時などもこんな風に言ってますね。


まだまだ障がいの伝え方や障がい理解については未熟な私ですが、
もうちょっと勉強してもっと上手く言えるようにしたいな。と常に感じています。

最近思うのは、自分に自信がつくと言いやすくなるな。と思います。得意なことや特技、趣味など自分らしさを見つけることが大事ですね。
こんなこと言ってますが、自分は全然できてません…
修行中です(笑

2010年12月4日土曜日

試験における特別措置(奈良里紗の場合 大学入試編)

今回は大学受験での特別措置についてご紹介します。
私はAO入試と推薦入試を受験したので、その経験をもとにどういうものがあったか紹介しますね。

●大学受験
願書は、すべて手書きで直筆のものといわれるところが多く、A4の願書を8分割して拡大コピーをしたものに私が直筆で記入し、それをA4に縮小コピーして提出しました。
これは、学校の先生がほとんどやってくれました。

試験問題は、36ポイントに拡大してもらいました。
小論文のある試験が多かったので、小論文の記入用紙も拡大してもらいました。
��3、1枚に100文字の現行用紙を作ってもらっていました。
枠線も太くてわかりやすいものにしてもらっていました。
解答はすべてボールペンで記入させてもらえるようお願いしていました。
間違えてしまったもにについては、二重線で訂正していました。

面接や試験会場内での移動については、親に誘導してもらうことを許可してもらう必要があります。
学校によっては、試験会場は本人以外立ち入り禁止というところもあるので、その場合には、ガイドヘルプをしてくださる方をつけてほしいことをお願いしておくと、当日、会場内で迷うことはなくなります。

特別措置については、こちらの意向にそってくださる学校と、はなっから却下する学校があります。
私は、大学に入ってからの学習のしやすさも重視していたので、このような特別措置への対応が悪い学校については受験しませんでした。
とはいっても、特別措置を受けるにあたっては、それ相応の正当な理由を添えることも大事です。
どうして特別措置が必要なのか、そこからわかっていない人も多いです。

一方的に、「特別措置が必要だ」という主張の仕方ではなく、
「どういう状態だからこういう配慮が必要なのです」という伝え方のほうが相手も納得しやすいです。
そこで、準備しておくのがよいのが、

読速度・最適文字サイズ・適切な照明環境・病気に関する診断書・障害者手帳などです。診断書や障害者手帳については、自分の状態を客観的に証明するものになります。
これがないと、いくら訴えても特別措置が通りづらくなります。逆にいえば、これがあると話がはやく進むということです。

読速度や最適文字サイズ、照明環境等については、ロービジョンクリニック等がある専門家にみてもらいアセスメントをしてもらったり、医療機関が近所にない場合には、視覚特別支援学校(盲学校)に相談してみると評価をしてもらえます。
これをすることにより、自分の読速度は健常者に比べてこれだけ遅いから、このくらいの時間延長が必要なのだというふうに時間延長について伝えることができます。
※センター試験で、ある程度の時間延長の基準は決まっていますが、もしそれ以上の時間延長が必要な読速度の場合には、こういう方法がさらに有効的です。

最適文字サイズについては、【日本語】と【英語】について評価をしてもらうとよいです。
当時の私は、日本語で36ポイント、英語で72ポイントという結果でした。
言語が違うだけで、こんなにも見やすい大きさが違うのかと自分でもビックリしました。
英語の場合、小文字になると日本語の1/2くらいの大きさになるので、こういう現象がおきるわけです。
もちろん、これは私の見え方の場合なので、一概にすべての人がこんなに言語によって最適文字サイズが異なるわけではありません。
自分はどうなのかをしっかりアセスメントしてもらっておく必要があるのです。

そのほか、照明の明るさによって読みやすさが変化する目の病気、色によって見易さが変化する病気など、目の病気によって必要な配慮が異なります。
自分にはどんな配慮が必要か、医療・教育の専門家に相談して、自分ありにそれを整理するとよいです。

余談ですが、小論文の練習をするために、拡大写本のボランティアさんに私専用の原稿用紙を作ってもらっていました。
これを使って、できるだけ丁寧な文字で800文字の小論文を書くために、自分はどのくらいの時間がかかるのかなどをよく測定していました。

なんといっても、小論文の試験は見直す時間があまりとれません。そのうえ、ボールペンで書いたら大幅な修正はできない、ほぼ一発書きで勝負するような状況だったので、かなりそういう訓練を事前につみました。
おかげさまで、試験当日は時間が余るくらいの時間で小論文を書き終えることができました。

何事もそうですが、早め早めの準備、自分なりのやり方を試行錯誤しながら覚えることって大事なんですね。


参考:Q,試験における特別措置はどうしていますか?-(yuji)-
http://www.viwa.jp/article/171227880.html






2010年12月3日金曜日

まっくらな中のクリスマス~ダイアログ・イン・ザ・ダーク~

こんにちは。村上です。
もうすぐクリスマス。街中のイルミネーションをはじめ、様々なところでクリスマス特集が催されておりますね。

そこで、今回は「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」のノクリスマス特別企画のご案内です。

「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」(以下、DID)をご存じですか??

真っ暗な中で、五感を研ぎ澄まし、食事やちょっとしたレクリエーションを仲間と共にする。
それが、真っ暗エンターテインメントのDIDです。

参加者は全く光を遮断した空間の中で、何人かとグループを組んで、暗闇のエキスパートであるアテンド(視覚障害者)の案内のもと、様々なシーンを暗闇の中で体験します。


世界25か国100都市で開催され、約600万人が体験しているとされるイベントです。
1999年以降は、ボランティアにより日本でも開催され、現在までに6万人が参加しているといわれています。

芸能人や各界の著名人、財界人はもちろん、
最近では企業や組織のチームビルディングにも活用されているようです。


DIDでは、
12/10~12/25までの間、
「世界に一つしかないまっくらな中のクリスマスー一生の思い出を暗闇で
という特集をしています。

友達と行くもよし、
家族と楽しむもよし、
大切なあの人と思い出をつくるもよし、
一度、試してみてはいかがでしょうか?

私も今度でかけてみようと思います!!

DIDに関しての詳細は、コチラ↓↓
http://www.dialoginthedark.com/


みなさま、良いクリスマスを♪


2010年12月2日木曜日

12/9音声ガイドに関するワークショップのご案内

こんばんは。村上です。

ついに2010年もあと一か月。
皆様、お忙しい日々を過ごされているのではないでしょうか?

今回は、音声ガイドに関するワークショップのご案内です。
今、インターネット上では様々な動画コンテンツがあります。それら動画コンテンツへの音声ガイドや字幕化などのアクセシビリティに関するワークショップです。

☆注意:すべて英語で行われ、通訳はないそうです。ご興味のある方は、いかがでしょうか?
英語の勉強になるかもしれません。



ワークショップ開催案内
��音声ガイドの標準化および普及に向けて~

主催: 日本アイ・ビー・エム株式会社 東京基礎研究所

趣旨: インターネット上の動画コンテンツは日々増加の一途をたどっており、教育・ニュース・娯楽などのあらゆる分野で活用が広がっています。しかしながら、これらのインターネット動画に対するアクセシビリティへの配慮はまだ途についた段階であり、音声ガイド(副音声)・字幕の普及が進んでいるとは言えない状況にあります。

弊社では、独立行政法人 情報通信研究機構(NICT)による「高齢者・チャレンジド向け通信・放送サービス充実研究開発助成事業」の対象事業として、インターネット動画に対する音声ガイド・字幕の普及・標準化に向けた研究開発を進めております。今回はその活動の一環として、世界各国で音声ガイド・字幕の普及・標準化に向けた活動をリードしておられる方々をゲストスピーカーとしてお招きしてワークショップを開催させて頂くこととなりました。本ワークショップでは、法律・ガイドラインの制定状況および次世代Web標準であるHTML 5の標準化にむけた活動を中心に、動画のアクセシビリティに関する現状を共有すると共に、今後の音声ガイド・字幕の普及に向けた活動方針に関して参加者の皆様を交えて議論させて頂きたいと考えております。直前のご案内となってしまいましたが、数多くの皆様のご参加をお待ちしております。


��.開催日時: 2010年12月9日(木) 13:00~17:00 (12:30~受付)

��.開催場所: 日本IBM本社 〒103-8510 東京都中央区日本橋箱崎町19-21 Room 201
  アクセス: http://www-06.ibm.com/ibm/jp/about/office/map/hq.html

��.参加費: 無料

��.定員:100名(先着順。事前登録をお願いします。)

��.プログラム 

12:30- 開場
13:00-13:10 開会挨拶
13:10-14:40 通信・放送分野における動画アクセシビリティの現状と取り組みの紹介
  Ms. Trisha O’Connell (Director, Research & Development, WGBH National Center for Accessible Media (NCAM))
  Dr. Michael Evans (Research Leader ? Accessibility and Usability, BBC Research and Development)
  伊藤崇之氏 (NHK放送技術研究所, 研究主幹)

14:50-16:20 動画アクセシビリティ向上に向けた標準化動向および研究開発の紹介
  Dr. Silvia Pfeiffer (CEO, Vquence Pty Ltd. Australia, Member of W3C HTML WG)
  Mr. Geoff Freed (Project Director, WGBH NCAM, Member of W3C HTML WG)
  福田健太郎 (日本IBM 東京基礎研究所, スタッフ・リサーチャー)

16:30-16:50 音声ガイドの普及のためのパネルディスカッション
  座長: 浅川智恵子(日本IBM 東京基礎研究所, IBM Fellow)
  パネリスト: 上記発表者 

16:50-17:00 クロージング

��.備考:
 ・本ワークショップは、全ての講演を英語で行います。
 ・プログラムの一部に変更が生じる可能性があります。予めご了承下さい。

��.事前登録: 下記情報を記入の上、12月6日(月)までに事務局(reiko@jp.ibm.com)宛にご送付ください。
 ・お名前
 ・メールアドレス
 ・所属(個人の方は不要です)
以上です。


2010年12月1日水曜日

私の補助具ーその他ー(yuji)

こんばんは。yujiです。
以前拡大読書器を紹介した記事で、他の補助具も紹介します。と書いていたので書いてみます。
と、言っても今回は補助具と言うより便利な小物になります。

まずは拡大読書器を使っている上で便利だと思ったことを紹介します。
拡大読書器を使っていると普通の消しゴムがすごく遣いにくいんですよ。
マスの中を消すとか、この一文字を消したい。という時慣れないうちは周りの文字も消してしまいます。
慣れないと周りの文字を消しても気づきません。
テストでは書いた文字を消しててペケをもらうことも何度かありました。

そんな悩みを解消してくれたのは「ペン型消しゴム」です。
狭い範囲だけ消せるのでかなり重宝しました。
今は広範囲を消す時は普通の消しゴム、一文字消す時はペン型と区別しています。

次に困ったことはページの行き来です。
何ページの問題の答えは何ページにある時、何回もページを探し直す羽目になってしまい時間がもったいないですよね。
最初はしおりなどを使っていたのですが、しおりは脱落してしまうことが結構多くて不便でした。
そこでしおりの代わりにクリップを使っていました。
例えば大学受験用の赤本の場合、
今やっている問題とその解答のページまでを一気に挟みます。
そうすると、問題と答えの行き来がしやすく、勉強がやりやすくなりました。

また、いつも白黒モードを使っているため赤も黒く見えます。
そんなわけで赤ペンは滅多に使いません。
丸つけの仕方はできなかった問題の番号に×をつけていました。後から見直した時、できなかった問題が分かりやすいと思います。


今回はこれぐらいで失礼します。
また何か思いついたら紹介しますね!


参考:私の補助具ー拡大読書器等ー (yuji)

http://www.viwa.jp/article/167326692.html